意匠権の使いどころ──画像・建築・内装・部分意匠で「デザインを資産に」

特許は技術を、商標はブランドを守る権利です。
では、製品やサービスの「見た目」は何で守るのでしょうか。その答えが意匠権です。
2019年(令和元年)の法改正で守れる範囲が大きく広がり、活用の幅が増えました。
中小企業やスタートアップにこそ使ってほしい権利として整理します。

意匠権とは──「見た目」を守る権利

意匠権は、物品/建築物/画像などのデザイン(外観)を保護する権利です。
特許のように明細書や請求項を書く必要がなく、出願書類が簡素です。
また、登録までの期間も特許より短い傾向があります。
まねされやすい製品デザインを守る、費用対効果のよい手段になり得ます。

2019年改正で広がった対象

かつて意匠は「物品の形状」が中心でしたが、改正により対象が広がりました。
操作画面や表示画面といった画像のデザイン(物品から離れた画像も含む)、建築物や内装のデザインが、保護対象に加わりました。
あわせて関連意匠制度が拡充され、存続期間も出願から25年に延びています。
なお、これらが適用されるのは2020年4月1日以後の出願であり、それより前の出願には及びません。

部分意匠/関連意匠を使いこなす

戦略的に使ううえで知っておきたいのが、部分意匠と関連意匠です。
部分意匠は、製品全体ではなく特徴的な一部分だけを権利化する方法で、他社による細部変更による権利の回避を抑制する効果が期待できます。
関連意匠は、コンセプトを共有する複数のデザインをまとめて保護し、デザインの広がりを押さえるのに役立ちます。

中小企業やスタートアップにこそ

製品の外観やUI、店舗の内装などが差別化の要素になっている企業にとって、意匠は費用対効果の高い手段になり得ます。
特許や商標と組み合わせれば、技術/ブランド/デザインを多面的に守れます(知財ミックス)。
この重ね方は、別記事「知財ミックスの考え方──特許×意匠×商標×不競法で多面的に守る」で取り上げています。
意匠は出願前に公開してしまうと登録に支障が出ることがあるため、早めの出願を意識すべきだと考えます。

当事務所でも、製品の外観やUI、店舗デザインをどう意匠で押さえるか、部分意匠や関連意匠の使い方も含めてご相談をお受けしています。
意匠のご相談を承っていますので、お気軽にお声がけください。

出典・参考

※ 本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。制度の要件は改正で変わり得ます。個別のご判断にあたっては、最新の特許庁情報をご確認のうえ、専門家にご相談ください。

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