拒絶理由通知が来たら──中小企業のための「意見書/補正書」入門

特許を出願してしばらくすると、特許庁から「拒絶理由通知」が届くことがあります。
「拒絶」という言葉に驚かれるかもしれませんが、落ち込む必要はありません。
多くの出願が一度は受け取るもので、むしろここからが本番です。基本的な対応を整理します。

「拒絶理由通知」は不合格通知ではない

拒絶理由通知は、審査官が「このままでは登録できない理由」を示し、出願人に説明や修正の機会を与えるものです。
きちんと応答すれば、登録に至るケースは少なくありません。

まず確認したいのは「応答期間」

注意したいのは応答期間です。
原則として通知の発送日の翌日から60日以内に応答する必要があります。
この期間内に応答しないと拒絶査定につながるため、まずは通知書に記載された期限の確認が大切です。

なお、所定の手続により期間を延長できる場合があります。
たとえば応答期間の経過後でも、末日の翌日から2か月以内であれば、理由を問わず延長が認められる運用があります(手数料がかかります)。
ただし、当初の期間内に意見書を提出した場合などは対象外となるなどの条件があるため、迷ったら早めに確認しておくのが安全です。

主な対応は「意見書」と「補正書」

応答の中心になるのが、意見書と補正書です。
意見書は、審査官の認定に対して反論したり、自社の発明と引用された文献の違いを説明したりする書面です。
補正書は、請求項(権利範囲を定める部分)などを修正する書面です。
両方を組み合わせることも、一方だけを使うこともあります。

特に、引用文献と自社発明がどう違うのかを的確に主張できるかが、結果を大きく左右すると考えられます。

やってはいけないこと

補正で気をつけたいのが、「新規事項の追加」はできないという点です。
出願当初の明細書や図面に書かれていなかった内容を、後から付け足すことは認められません。
また、拒絶理由を避けようと請求項を縮めすぎると、肝心の権利が骨抜きになってしまうこともあります。守りたい範囲を意識した補正が重要です。

選択肢は、他にもある

対応は意見書や補正書を提出するだけではありません。
審査官と直接対話する面接、出願の一部を切り出して別出願にする分割出願など、状況に応じた打ち手があります。
通知の内容を正確に読み解いたうえで戦略を立てる場面なので、早めに専門家へ相談されることをおすすめします。

出典・参考

※ 本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。手続の期間や要件は制度改正で変わり得ます。個別のご対応にあたっては、最新の特許庁情報をご確認のうえ、専門家にご相談ください。

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